現在、弊所で初めて『相続財産管理人』に就任しています。
『相続財産管理人』とは、亡くなった方に相続人がいない場合や、相続人全員が相続放棄をしたため結果的に相続する者がいなくなった場合などに、家庭裁判所によって選任されます。(通常は弁護士や司法書士が選任されることが多いです)
相続財産管理人は、亡くなった方の財産を調査し、不動産を処分したり、亡くなった方の債務を支払うなどして清算手続きを行い、清算後に残った財産を国庫に帰属させます。
また、相続人ではないものの、亡くなった方と特別の関係(縁故)にあった人(いわゆる特別縁故者)がいる場合、財産の一部ないし全部を取得できることがあるため、相続財産管理人は亡くなった方に特別縁故者がいないかを関係者から聴取します。
相続財産管理人に就任してまだ数か月ですが、見知らぬ不動産業者から『亡くなった方の財産で売却予定の不動産はありませんか?』と問い合わせがきたり、亡くなった方の預金口座が他にもないかを調査したりと新しい刺激を感じながら仕事をしております。
亡くなった方とは生前にお会いする機会がなく、どんな方だったのか全く知りませんでしたが、財産の内容や持ち物、関係者の方からのお話により、その方の人物像や人生を垣間見ることができるのもこの仕事ならではだと感じております。