先日、浜松市精神保健福祉センター主催の「いのちをつなぐ手紙」というイベントに相談員として参加しました。3月は自殺対策強化月間ということから、この時期に開催されたようです。イベントでは「あなたは、決して一人ではない」と繰り返し呼び掛けていました。

「命」の大切さを、あらためて伝えるものでした。

 

では、「命」とはいったい何なんでしょうか?

私は、「命」というものは、自分のものであって、自分だけのものではないと考えます。「命」というものは、社会のものでもあると考えています。社会が、一人一人の力を必要としているのは、その証(あかし)ではないでしょうか。言い換えれば、誰か一人が欠けても、世の中というものが成り立たないということだと思います。

このように、社会に必要とされてるからこそ、私たちは、些細なことであっても、社会に役立つことをしていかなければなりません。

そのためには、相手の心の痛みがわかる人間になること、相手の身になって考えることが大事だと思います。

 

何らかの衝動で、死へ向かおうとする方も、自らが社会の一員であることを自覚をすれば、思いとどまることができるのではないでしょうか。

自ら命を絶ったときの周囲の反応に思いを巡らせば、愚かなことをしないのではないでしょうか。

 

「命」というものが社会化、共有化しているからこそ、「あなたは、決して一人ではない」わけです。

 

「命」というものは、自分のものであって、自分だけのものではない、社会のものでもある。皆さんも、一度考えてみてください。(小出)