民事信託受任のために2

本木敦です。

このようにして調査を行ったあとは,本人から将来について聞き取る。聞き取るといっても,こちらから質問ばかりしするようなスタイルは避けたほうがいい。信託の手続は法律的な手続なものであるが,本人の将来の希望は必ずしも法律的な問題ばかりではない。雑談をするような感じで本人の希望を聞いていくのが望ましい。それだから時間がかかる。でも,今後長期間にわたって存続することになるかもしれない信託のため,やむを得ないであろう。聞き取っていくのにあたり,誰を守る必要があるのかということには留意する。筆者は信託は守るべき者を守るための手続と考えているからである。

聞き取りの対象は本人だけではない。

 

続く