第12条 資金の借入れ等③ ~ 担保設定条項

(資金の借入れ等)【再掲】
第12条 (1項省略)
2 受託者は、前項の借入れを行う場合、信託不動産を担保に供することができるものとする。

+++++++++++++++++++++++++++++++

信託の目的を達成するためには、受託者が信託物件を担保に供する必要が生じるケースも考えられるが、この場合も金銭の借入れの場合と同様に、受託者の行為を制限しどのような場合に担保提供できるのかを明確に条項化しておくべきである。

なお、担保に供する信託物件が不動産であれば、後日の担保設定登記の際に円滑に登記申請が受理されるようにするため、不動産登記記録の一部を構成することになる「信託目録」に、担保提供がどのような場合に許容されているのかを明確に公示しておくべきである。  (中里)

受託者に複数回なれるか?

民事信託を活用して受託者になる場合、信託業法は意識しておく必要があります。

「営利の目的」をもって「反復継続」して信託の引受けをすると、「営業」として信託業法による規制の対象になります。

通常、1回だけ受託者になるのであれば規制の対象にならないと言われています。

では、家族内で民事信託を活用する場合、同じ方が複数回受託者になれるでしょうか。

例えば、大々的に信託の引受けを行う旨を宣伝しているような場合には、たとえ1回のみの信託の引受けでも「反復継続」にあたるとされています。

反対に、複数回の信託の引受けであっても、反復継続の意思に貫かれていないのであれば「営業」としての引受けとは解されないとされています。

つまり、「営業」に該当するかは、行為の回数のみではなく、主観も併せて考慮されます。

断定的な回答はできませんが、家族内での限定的な民事信託の活用であれば、同じ方が複数回受託者になることは規制の対象ではないと言えるのではないでしょうか。(ななみ)

 

登山にはまっています。

本木敦です。

この三連休は如何お過ごしだったでしょうか。

私は1泊2日で北杜市にある日向山に登ってきました。

標高は約1660メートルで、矢立石登山口から山頂まで1時間40分ほどで登ることができます。初心者でも登りやすいと思います。

山頂付近では、夏でも雪のように真っ白な景色が広がっています。とても趣深いですよ。

写真をとってきたのですがうまくDLできないので,皆様に公開できないのがとても残念です!!!

司法書士総合相談センターしずおか

静岡県司法書士会では、電話と面談の無料相談を実施しています。私も相談員としていろいろな方のご相談を受けております。

本日、そのご相談された方から私の事務所へ直接お電話をいただきました。

守秘義務の関係から詳細は述べられませんが、問題を抱えていた事件が終わったとの報告でした。その方は、裁判所を利用して解決を試みました。裁判所と言うと「訴訟」というものをイメージされる方が多いと思います。しかし、裁判所では、訴訟のほかに調停、少額訴訟、支払督促そして即決和解などさまざまな解決手続が用意されています。その方の相談内容から決定的な証拠がなかったのですが、調停ならやってみる価値はあると考え、その旨説明をしました。すると、ご相談者は、実際に自ら調停を行ったようで、先日、調停が成立したとの報告でした。調停内容は、ある程度納得のいく内容だったそうです。これで、区切りをつけて新たに再出発することができると言っておられました。

皆さんも、何らかの法律相談を抱えていらっしゃる方は、「司法書士総合相談センターしずおか:054―289―3700(14:00~17:00)(月~金)」へご相談してみてください。何らかの解決や区切りが見えてくると思いますよ!(小出)

こば紀行#39 美濃赤坂(前編)

このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。

第39回目は、美濃赤坂

3連休最終日、天候は絶好のお出かけ日和。ここまで2日をダラダラと過ごしてしまったせいもあり、取材(こば紀行のこと)も兼ねてどこか出かけなければとの強迫観念に駆られ、午前9時半を過ぎた頃、家を出る。読書用の本を片手にとりあえず浜松駅へ…休日であれば東海地区の鈍行列車乗り放題の青空フリーパスというものがある。それを購入し、10時02分発、下り方面の電車に急ぎ乗り込む。行き先を決めるのはそれからだ。電車に乗ってからサイコロを振り、適当に出た目に従い行き先を決めるようなもので(桃鉄のイメージで)、テーマも目的もなく気ままに旅する。お連れ様がいたらこんなことはまずできないし、実際試みて見事に嫌われたこともある。が、これが一人旅の醍醐味でもあり、kobaスタイルだ。

そんな感じで決まった今回の目的地は美濃赤坂。別にサイコロを振った訳ではないが、切符で行ける範囲の一つにその名前があったから、ただそれだけだ。目的地を決めたあとは、実際の見所をグーグル先生を頼りに調べる。どうやら神社の境内の中を列車が通過する場所があるらしい。これにしよう!

東海道本線大垣駅で乗り換え、2駅で終点美濃赤坂駅に着く。東海道本線の支線にあたるらしく、今は大垣で乗り換えなければならないが、その昔は浜松からの直通もあったようだ。12:53美濃赤坂駅到着、ホームに下りると木造のいかにも古めかしい駅舎が目に入る。改札はもちろん無人だ。何となくこの閑散とした雰囲気に嫌な予感を感じた私は、まず帰りの電車を確認しようと時刻表に目を遣る。「やっぱりか」次の電車まで3時間…この時刻表、昼間の時刻帯は見事にまっさらである。駅舎をウロウロしていると、なんと「レンタサイクル無料」との貼り紙がある。全く期待してなかった上に無料とはなんとありがたい!駅舎事務局には一応駅員さんがおり(かなりやる気がない)、受付を済ませ、自転車での散策がスタートする。目的地はもちろん、境内の中を列車が走るという石引神社だ。 (つづく)

 

葬儀費用

相続で相談を受ける際、遺産を誰がいくら相続するかということだけではなく、『葬儀費用を負担すべき人は誰か』ということでもめているケースは多いです。

 

結論から申し上げますと、原則として葬儀費用を支払う方は決まっておりません。

法律で明言されているわけでもありませんので、要は誰が支払っても結構です。

 

しかし、それは『相続人全員が必ず負担しなければならないものではない』ということ、

『相続財産(遺産)から必ず支払うべきもの』ではないことを意味しています。

 

親の遺産から葬儀費用を捻出するつもりで(当然親の遺産から出すべきものだと思って)葬儀を執り行ったら、

後日、他の相続人が『自分は葬儀費用を負担するつもりはない。遺産から勝手に葬儀費用を出さないでくれ』と言われて

もめることはよくあります。

 

親の遺産から出すのが当然、相続人が平等に葬儀費用を負担するのが当然、と考える方は多いのですが、

実は、上記のケースの他の相続人の主張はおかしなものではなく、『葬儀費用は喪主負担』という判例があります。

質素な葬儀にするのか、それとも盛大な葬儀にするのかは喪主が決めることだから、決定者である喪主が費用を支払うべきだという考えです。

 

葬儀費用は決して安くない費用である上、『死』という突然の事態に対し限られた時間内で契約しなくてはならないため、

その内容や費用や費用の捻出先に相続人全員が納得していないことも多いです。

 

親が元気なうちに葬儀について話すことは縁起でもない、と言われがちですが、

やり方、規模、費用負担をどうすべきかを親と相続人全員で話しておかないと

大きな火種を残すことになります。

第12条 資金の借入れ等② ~ 資金使途を明確に!

(資金の借入れ等)【再掲】
第12条 受託者は、次に掲げる費用を支弁するために金融機関から借入れをすることができる。
(1)受益者の医療費、介護費、その他生計を維持するために必要な費用
(2)受益者の日常生活に資するための信託不動産の修繕、改築、改良のために必要な費用
(3)本信託の目的に沿って信託不動産を管理運用するのに必要な費用
2 受託者は、前項の借入れを行う場合、信託不動産を担保に供することができるものとする。

+++++++++++++++++++++++++++++++

受託者は、いわば「信託財産の管理人」と考えられます。
その業務の中心は信託財産の「維持・管理」であり、借入れを含めた処分行為については制限的に考えるべきでしょう。
そこで、信託契約の条項には、受託者が借入れをする際の資金使途を明確に列挙し、これによって受託者の業務を牽制することが必要になります。  (中里)

 

賃貸物件の信託

賃貸物件を信託すると物件の所有権が委託者から受託者に移転するので、賃貸人であることの地位も受託者に移ることになります。

そして、家賃や地代の受け取り口座も委託者名義の口座から受託者の受託専用口座に移ることなります。

賃借人には、事前に説明しておかないと混乱を招くことになりますので注意が必要です。

特に賃借人が会社や団体の場合には、その内部での調整が必要となる場合がありますので、事前の根回しが大切になります。(ななみ)

桐生選手

本木敦です。

先月,桐生選手が100メートルで9秒98で走り,それまでの日本10秒00を19年ぶりに更新する日本新記録を樹立しました。

お恥ずかしい話ですが,私も23年前に陸上競技部に所属していたことがあり,この新記録には注目しました。

前日本記録保持者の伊藤浩司さんが1998年に10秒00の日本記録を打ち出したときのこと,リアルタイムで見ていました。

その当時,日本人の9秒台は目前に迫っていると期待されました。あれから19年。その間,一線の選手達が薄氷を踏む想いで成し遂げられなかった9秒台。

とても感動した出来事でした。

お子さん

私たち司法書士の仕事は、依頼者の家まで訪れて書類に署名等を頂くことがあります。当然、家には依頼者以外のご家族がいらっしゃいます。中には、小さいお子さんもいらっしゃるわけですが、私自身、お子さんから警戒されるという経験がないんです。。

先日も、書類に署名を頂くために伺うと、1歳ぐらいのお子さんがいらっしゃいました。「こんばんは」と挨拶をすると、お子さんが遊び道具として手に持っていた玩具を渡してきました。「ありがとう」と言って受け取ると、今度は、私の手を引っ張って、家の中に上げようとしてきました。「人見知りをしない子だなぁ」と思い、家の中にお邪魔して依頼者から署名等を頂いた後、登記識別情報というものについて説明をしていると、突然、私の膝の上にピョンと座ってきました。これには、依頼者の親御さんもビックリしてましたが、お子さんがなつくと、自然と依頼者である親御さんも信頼を寄せてくれるようで、スムーズに事が進みました。

どうして、お子さんと馬が合うのか分かりませんが、嫌われるよりはいいかなぁと思っております。(小出)