こば紀行#39 美濃赤坂(前編)

このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。

第39回目は、美濃赤坂

3連休最終日、天候は絶好のお出かけ日和。ここまで2日をダラダラと過ごしてしまったせいもあり、取材(こば紀行のこと)も兼ねてどこか出かけなければとの強迫観念に駆られ、午前9時半を過ぎた頃、家を出る。読書用の本を片手にとりあえず浜松駅へ…休日であれば東海地区の鈍行列車乗り放題の青空フリーパスというものがある。それを購入し、10時02分発、下り方面の電車に急ぎ乗り込む。行き先を決めるのはそれからだ。電車に乗ってからサイコロを振り、適当に出た目に従い行き先を決めるようなもので(桃鉄のイメージで)、テーマも目的もなく気ままに旅する。お連れ様がいたらこんなことはまずできないし、実際試みて見事に嫌われたこともある。が、これが一人旅の醍醐味でもあり、kobaスタイルだ。

そんな感じで決まった今回の目的地は美濃赤坂。別にサイコロを振った訳ではないが、切符で行ける範囲の一つにその名前があったから、ただそれだけだ。目的地を決めたあとは、実際の見所をグーグル先生を頼りに調べる。どうやら神社の境内の中を列車が通過する場所があるらしい。これにしよう!

東海道本線大垣駅で乗り換え、2駅で終点美濃赤坂駅に着く。東海道本線の支線にあたるらしく、今は大垣で乗り換えなければならないが、その昔は浜松からの直通もあったようだ。12:53美濃赤坂駅到着、ホームに下りると木造のいかにも古めかしい駅舎が目に入る。改札はもちろん無人だ。何となくこの閑散とした雰囲気に嫌な予感を感じた私は、まず帰りの電車を確認しようと時刻表に目を遣る。「やっぱりか」次の電車まで3時間…この時刻表、昼間の時刻帯は見事にまっさらである。駅舎をウロウロしていると、なんと「レンタサイクル無料」との貼り紙がある。全く期待してなかった上に無料とはなんとありがたい!駅舎事務局には一応駅員さんがおり(かなりやる気がない)、受付を済ませ、自転車での散策がスタートする。目的地はもちろん、境内の中を列車が走るという石引神社だ。 (つづく)