こば紀行#66 甲州さくらんぼ狩り

このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。

第66回目は甲州さくらんぼ狩り

さくらんぼ狩りのシーズンは6月上旬~下旬、場所によっては5月末から7月上旬くらいまでやっているところもある。今回訪れたのは山梨県甲州市にある農園だ。朝7時前に浜松駅を出発、静岡駅でワイドビューふじかわに乗り換え、甲府駅からさらに東へ7駅行く。もちろん車で行くことも可能だが、「休日乗り放題きっぷ」を利用すれば浜松~甲府間は1日2,670円(特急券は別)で往復できる。

くらんぼ狩りは食べ放題40分2,000円、佐藤錦、紅秀峰、高砂等の品種の食べ比べができ、事前予約が必要なところが多い。他のフルーツ狩りが割と時間にルーズなのに対し、今回は時間になると名前が呼ばれるほど時間管理されている。その分、品質管理も徹底されているということなのだろう。木の枝についているさくらんぼの実を取るあたり、いかにもフルーツ狩りという感じがして良いのだが、より甘い実を求めようと思うと梯子を伝い高い所まで上る必要があり、あまり小さな子供がいる家族向きではない気がする。

上記のようにさくらんぼ狩りだけではあっという間に終わってしまうため、続けて隣駅の「勝沼ぶどう郷」まで足を伸ばす。ここは国内でも屈指のぶどうの産地で、ブドウ農園やワイナリーが至るところにある。駅を降りてすぐ向かいの丘の上に「ぶどうの丘」と呼ばれる複合施設があり、食事や買い物を楽しめるほか、180銘柄のワインを試飲できる。もっとも、私の場合、4銘柄も試飲しないうちにできあがっている。

少し酔いを覚ますべく、周辺を散策することとなった。ちょうど散策マップ的なものがあったので、それを片手に歩き出す。もっとも目を惹いたのが「大日影トンネル遊歩道」で、明治36年に開通した中央本線の当時の鉄道トンネル内を歩けるというもの。駅を起点に1周歩くと約2時間にもなるコースだが、ただ鉄道トンネル内を歩きたい一心で、坂を登ったり下りたり、ゼーゼー言いながら歩き続ける。ワインでほろ酔い気分なのはすっかり遠い昔のことのようだ。

1時間半以上は歩いただろうか、ようやくお目当ての大日影トンネルらしきものが見えてきた!テンションが上がる。が、そこで目にしたものは…

←閉まっとる(゚Д゚)

この時は、到着時間が遅かった(夕方5時頃)せいだと思っていたのだが、帰ってしばらくして散策マップに目を遣ると「一時閉鎖中」の文字があるのに気付く。そもそも最初から無理筋だったのだ。

失意の中、駅への近道もなく、もと来た道を1時間半かけて引き返す。その足取りは来たとき以上に重い。救いなのは、こんな散々な紀行に付き合ってくれる同行者の存在と、甲府盆地ののどかな風景、あたり一面に広がるブドウ畑が私の心を癒やしてくれること。今はまだ、ほんの小さなブドウの実、この実が大きくなり熟す頃、また来られたらと息切れしながら願う。(こばやし)

 

2018年7月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : trust