このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。
第57回目は大井川鐵道編第1弾、金谷~アプトいちしろ
こば紀行#42にて秘境駅を紹介した。その際、あらたま先生が「大井川鉄道にも秘境駅がある」とコメントを付けていたので、仕方ないから今回特集することとした。まあ、あらたま先生に言われるまでもなくそんなことは知っていたし、以前から「自分探しの旅」で度々この列車には乗っていたのだが、終点まで辿り着いたことがなかったのでこの機会に改めて乗り尽くすこととした。たぶん、このシリーズは長くなる。
大井川鉄道は金谷~千頭までの大井川本線と、千頭~井川までの井川線があり、目的に応じて各種フリー切符がある。秘境駅まで日帰り往復することも可能だが、この沿線は想像以上に見所が多いし奥が深いので、有効期間2日の周遊きっぷ(4,400円)がオススメだ。SLが走るのは大井川本線だが、正直乗ってしまえばSLか普通かも分からないので混雑を避けるなら普通列車がいいだろう。普通とはいえ、古い私鉄の車両が使用されており十分レトロな感覚を味わえる。乗車率は金谷~菊川間を走る東海道本線より高く、立ち客もいる。そして、そのほとんどは観光客だ。
鉄道はその名のとおり大井川に沿って山間を縫うように北上する。折しも桜が満開の時期で、桜の名所である「家山駅」や「駿河徳山駅」は観光客と撮り鉄達でいっぱいだ。「笹間渡駅」近くには道の駅併設の川根温泉がある。風呂に入りながらSLを見られるということで大人気のスポットだ。そして、本線終点の「千頭駅」は寸又峡へと続く地で、大井川鉄道の拠点駅として多くの観光客で賑わっている。しかし、今回のこば紀行はここから先の井川線が本題なのだが、ここまでの道のりで上記以外にとんでもない名所があると後に知る。それはいずれまた…
千頭から先、列車は←のようなかわいいやつに変わる。景色はいよいよ山奥感が深まり、カーブが多いせいか走行中の車輪が軋む音がすさまじい。6駅先の「アプトいちしろ駅」でアプト式機関車が連結される。この先の急勾配を上るためだ。(つづく)