こば紀行#51 小国神社

このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。

第51回目、小国神社

初詣シリーズの第2弾。小国神社へ訪れるのは5年ぶりで、前回訪れたのは真夏の良く晴れた休日だった。小国神社へは通常、車で訪れる人がほとんどだ。しかし、当時の私は鉄道ルートを選択した。天竜浜名湖線の1日フリー切符を利用して、あてもなく電車に乗ったり下りたり、気の向くままにプラプラする企画。そこで途中下車したのが遠州森町駅。駅を下りると「小国神社」の看板を目にしたのでよく考えもせず、徒歩で看板が示す方向に足を向けた。同伴者は当時、密かに思いを寄せていた女性、自分なりに気合いは入っていた。

軽い気持ちで途中下車したまでは良かったが、歩けど歩けど、目指したはずの小国神社は現れない。真夏の暑い日差しの中、山道をひたすらのぼり続ける。1時間も歩いただろうか、ようやく神社らしきものが姿を現した。しかし、その頃にはもうヘロヘロで、彼女との会話もほとんどなくなっていた。汗だくで辿り着いた神社、最初に目にしたのが「ぬれおかき」の文字。参拝よりも先に腹ごしらえだ!!貪るようにかぶりつくも、そのあまりの絶妙(微妙)な味わいに絶句する…この日の以後の空気感と、その後の2人の関係性を決定づける出来事となった。何が言いたかったかというと、電車で来るのは止めた方が良いということと、ぬれおかきは食べる人を選ぶということだ。

そんな思い出深い小国神社だが、神社手前の休憩処「ことまち横町」が当時よりも拡張、リニューアルしている。奥半分は昨年11月に新規オープンしたそうで、お茶屋やカフェが建ち並び、わらび餅や、ソフトクリーム、パスタまである。甜茶を練り込んだパスタを食べたが思いの外うまかった。雑多な感じは法多山のそれに通じるものがあるが、こちらの方が全体的にスマートで洗練されている。あの頃、こんな感じだったなら…と思わなくもない。お茶屋さんで茶香炉フェアをやっていたので、記念にと思い、一つ事務所用に購入した。概ね満足しているのだが、ネットでも同じ物が売られてることを後に知る。あぁ…(こばやし)