積極的な優しさ

事務所の窓から外を見ていたら、お年を召した夫婦が歩いてました。どうやら、買い物帰りのようでした。おじいさんは杖をつきながら歩いてましたが、どうも足元がおぼつきません。「危なっかしいなぁ。」と思った矢先、おじいさんは前のめりに転んでしまいました。転んだ際、手を着くことできず、顔から転んだ様子でした。

「こりゃ、いかん。」と思って事務所を出ると、たまたま車で通りかかった30歳代ぐらいの青年二人が車から降り、「じいさん、大丈夫かね。」と駆け寄っていきました。私も遅れて行くと、おじいさんは顔に擦り傷ができてましたが、痛みはないようでした。

おばあさんが「ここで座って休憩をとろう。」とおじいさんに言うと、青年の一人が「良ければ、送っていきますよ。」と申し出ました。ただ、車の中は仕事の荷物が詰め込まれていたため、ご夫婦二人を乗せることは難しいようでした。

「私が、送っていきますから大丈夫ですよ。」と青年二人に申し出ました。青年たちからは「申し訳ない。それでは、お願いします。」と言い残して、その場から立ち去りました。その後は、私がご夫婦二人を無事自宅まで送っていきました。

 

人通りが少ない場所で、たまたま通りかかった青年たちが、ご夫婦に手を差し伸べたことに、私はとても嬉しく感じました。

 

優しい心は誰しも持っているものと信じますが、この青年たちのように、優しさを積極的に提供することが大事だということを学んだように思います。(小出)