高齢者虐待

先日、地域包括支援センターの方から、高齢者虐待についての対応と課題についてのお話を伺いました。

 

高齢者虐待と聞くと、高齢者への支援が必要と考えがちです。もちろん、必要なことは間違いないのですが、それだけではなく、実は虐待をしている親族の方への支援も重要なのです。

 

一例を申し上げますと、近隣との金銭トラブルがある高齢者(認知症あり)には、同居の息子さんがいます。その息子さんは、体調不良で仕事に行けないこともあり、上記の金銭トラブルもあって、経済的な問題(健康保険を滞納)を抱えていました。そのため、体調不良であっても病院への受診をしていないことが判明しました。仕事を休んだ日は、ストレスから一日中飲酒をしており暴力的になっているとのことです。

 

このような場合、高齢者だけでなく、息子さんも支援をしていかないと、根本的な解決には至らないとのことです。そうしなければ、ただ単に高齢者を息子さんから隔離して、結果として親子の間柄を引き裂くということになりかねないからです。

 

問題が発生すると、その問題点だけに目がいきがちです。しかし、私たちは、人と人との触れ合いの中で生きているわけです。そのような関係性を大事にするためにも、問題点の周囲に気を配ることが大切だと気づかされました。(小出)

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