影響を受けた名言(1)

「たとえば軍艦というものはいちど遠洋航海に出て帰ってくると、船底にかきがらがいっぱいくっついて船あしがうんとおちる。人間も同じで、経験は必要じゃが、経験によって増える智恵とおなじ分量だけのかきがらが頭につく。智恵だけ採ってかきがらを捨てるということは人間にとって大切なことじゃが、老人になればなるほどこれができぬ」-坂の上の雲(司馬遼太郎)第2巻子規庵より-

「坂の上の雲」を初めて読んだのは20歳くらいのときだが、そのときに、この言葉に触れて本当の意味ももわからず、感銘を受けたことを記憶している。私は、ときどき、「坂の上の雲」を読み返してはこういった示唆に富んだ言葉を拾い出している。

20歳と今で若干感じ方は異なるが、この言葉にはいつも現状に甘んじてはいけない、固定観念にとわられてはいけない、という強いメッセージを受け取っている。私は、時に経験の奴隷になってしまうことがある。経験は必要だが、経験があれば全てハッピーというものではない。経験から一般化、抽象化することで自分の智恵にする。その他は遠慮無く捨てる。しかし、これが難しい。しかし、難しいと言って立ち止まっていることもできない。最近、私は「初稿」をつくることの大事さを痛感している。まずは何か形にする、そのうえで変形する。立ち止まることなく絶えず動いていることで、智恵にする技術もついてくるのではなかろうか(本木敦)。

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2019年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : trust