シリーズ 信託の“肝”(4)

せっかく信託を利用したいと考えても、親族や知人に受託者をお願いできるような人がいない場合、誰に財産を託せばよいのか悩みます。

ひとつの選択肢は、法律の専門家に受託者をお願いする方法です。
もちろん、月々の経費が発生することはやむを得ません。

ただしこの場合、信託法と似た名前の法律「信託業法」による規制を受ける点に注意が必要です。
反復継続して受託者に就任するには信託業法による登録が必要で、登録が受けられるための要件はとても厳しく定められています。実際に登録を受けているのは、主に信託銀行です。
「不特定多数の委託者から多額の財産を預かる立場にある受託者は、組織も経済的基盤もしっかりしていなきゃダメ!」というのが、その趣旨と理解してください。

そこで、私たち司法書士が受託者をお受けするためには、信託業法に抵触しない方法を検討しなければならないわけです。
もっとも、この点は私たち司法書士側の問題ですので、信託をご検討の皆さんで受託者の候補が見つからない場合、ご遠慮なくその旨をご相談ください。
ひとつひとつの現場の課題を克服するために知恵を絞るのも、実務家の大事な仕事ですから!  (中里)