相談者のニーズに応える

 名波さんから講義報告がありましたが、今回の主催者側からのオーダーは次のとおりでした。

「信託という制度はしばしば耳にするし、その仕組みは何度か勉強しているが、実際に相談を受けていても自分から『信託』という選択肢を提示することはないし、そもそもどんな相談が信託に適しているのかわからない。このあたりのヒントを受講生に示してもらえないか?」

 司法書士という仕事は、多くのケースが「親が亡くなったので相続を頼みたい」「土地を贈与したい」「会社を畳みたい」「貸した金を請求したい」など、具体的な手続きが明確な形で依頼を受けることになります。
 その弊害か、相談者側でも何をどうしたらよいのかわからないような混沌とした相談の中から法的ニーズを探り、それに適した手続きという「解」を導いて提案し、さらに相談者の抱えるケースに即した形にプランニングして形にするといういわば “創造的業務” に不慣れな司法書は少なくありません。

 資格者団体もまた、法律を生業とするサービス業者であることに変わりはありません。相談者のニーズ応える能力を磨き続けなければ、相談者にとって司法書士は魅力のない、依頼すべき選択肢となり得ない存在になっていくことでしょう。

 せっかく準備した内容を今回限りで終わりにするのはもったいないので、興味関心のある皆さん、ぜひ講義にお招きください!  (中里)