こば紀行#98 信州縦断①

このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。

第98回目は信州縦断

前回までのあらすじ~最近、若干人生に疲れ気味のこばやしは、金曜の午後に職場放棄し、下部温泉で自分の殻に閉じこもったあと、ほんとの自分を求めて野辺山高原までやって来た。

涼しい。この景色を眺めてるだけで癒される。夏の高原は素晴らしい!この一言に尽きる。標高1345M、JR駅で最も高い位置にある野辺山駅を出ると雲ひとつない真っ青な空と、正面にそびえる八ヶ岳の風景が眼前に広がる。駅前でレンタルしたチャリで、2時間野辺山高原をひた走る。目指すは高原牧場のソフトクリームだ。

道は八ヶ岳の方向に向かって緩やかな登り坂になっている。辺り一面に広がるレタスだかキャベツ畑の中にポツンと一見この風景には似つかわしくないパラボラアンテナが立っている。ここ野辺山高原には、電波天文学の国際的な拠点の一つである国立天文台野辺山宇宙電波観測所が置かれている。そういえば、私の業界には宇宙人並みの電波(発言、メッセージ)を放つ人達が非常に多いのだが、このアンテナのような受信力(感受性、言語力)を身に付けねばと密かに決意する。

たぶん平地で食べたら普通のソフト

高原チャリ走はソフトクリーム牧場めがけて爆走する。JR線路の最高地点も駅からチャリ圏内にある。時間さえあれば半日は走っていられるほどに快適だ。そして、目的のソフトクリーム牧場にたどり着く。パット見平凡なソフトだが、牛のお乳をふんだんに盛り込んだ(はずの)濃厚な味わいだ。加えて、牧場の雰囲気と真昼なのに気温24℃の涼やかな空気の中で食べるそれは死ぬほどうまい。これにて、今回の旅の目的はほぼ達成された。(つづく)