こば紀行#96 ほつむら

このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。

第96回目は、ほつむら

その秘境は浜松市北部、水窪のさらに奥地にある。浜松中心街から車で2時間、水窪の都心からさらに40分、水窪からの道中はほぼ対面通行不可の林道で、所々に転がり落ちた岩が散見される。濃霧の中林道を走り抜けると、山肌に沿うような形で目的地は現れた。

水窪大沢集落、生活を営む世帯数は4世帯、標高736M、携帯ネット使用不可。そんな場所に農家民宿「ほつむら」はある。素泊まり大人4,000円で食事は原則持ち込み、自炊。露天風呂からは水窪の山々が見渡すことができ、夕暮れ時であればさぞ爽快な気分になれるはずだ。あいにく、私が風呂に入った時間帯は夜も10時を回る頃で、辺り一面真っ暗、オオカミかクマでも出るんじゃないかという恐怖心に晒された。それでも一度入ってみる価値はあると思う(要予約とのこと)。

さて、今回私がここまでやって来たのは、とある人物の取材のためだ。その人物は、とある施設の、小学校高学年から中学3年までの生徒を対象とした、ここ「ほつむら」での野外活動を体験する企画に参加している。司法書士歴18年、正義と弱者救済を信念とする彼は、同職の中でも異色の個性を放つ。その彼が子供達に何を伝えるのか…とりあえず、この場で出くわす彼はいつも以上に野性味を帯びていて、クマにも似た風貌である。(つづく..か)

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