このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。
第89回目ははとバス
はとバスというと東京都内のベタな観光スポットををぐるぐる廻るイメージだが、神奈川や山梨、千葉、埼玉等の関東近郊を日帰りで行くツアーや、東北、北陸までの宿泊ツアーまである。バスが黄色いという特徴以外はどうも普通のバス会社のバスツアーのようだ。今回は東京池袋を起点とした、茨木、石切山脈を巡るツアーに参加した。
ツアー名は「茨城ソウルフードつまみ食いと石切山脈」文字通り茨城の名産を食べまくるツアーらしい。ガイドのお姉さまもこのツアーにふさわしく、これまでの人生さぞ食い倒れてきてしまったのだろうと思われる見事なドラえもん型の人で、人選が素敵!としか言いようがない。彼女の食い倒れ武勇伝を聞きながらツアーは始まる。
最初に訪れたのはおかめ納豆で有名なタカノフーズの工場見学。納豆が出来上がるまでの工程を、同社広報課と思われるおっちゃんから説明を受け見学する。そして、最後に試食..なんだが中学生の遠足みたいだ。続いて大洗町魚市場のカキ小屋で昼食、カキ・ハマグリ・ホタテのガンガン焼きを食す。お土産に大洗名物みつ団子が付いてくるのでそれなりに満足度は高い。
昼食後、大荒磯前神社を参拝、そののちに石切山脈を訪れる。この石切山脈で採取される稲田石と呼ばれる花崗岩は、東京駅や日本橋、東京証券取引所等の石材に使用されているらしい。いずれの地でも当地のガイドによる説明があるため、普段のこば紀行よりもお利口になった気になれる。この後もバス車内で「笠間名物いなり寿司」やサツマイモのおやつが付いてくる。行く先々で提供されるお土産達に背後にあるスポンサーの影を感じつつも、概ね満足できる。が、もう食えん…
帰りの車内でもドラ姉さんの武勇伝は続く。はとバスでは宿泊プランで仙台牛タンツアーがあるらしく、彼女自身、客として自らこのツアーに参加したらしい。自身の食い倒れ体験も交えての宣伝なので大変な熱量だし、確かにそそる。普段の自由気ままなこば紀行に比べ、ツアーなのでそれなりに制約もあるし商業的な意図を感じる場面もあるが、次の行先を考えなくても良い楽さと抜群の安定感はある。たまにはこんなこば紀行もありかなと思う。(こばやし)