このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。
第70回目は白沢温泉
仕事でできあがった書類をお客様の自宅まで直接届けに行くことがある。たいていは市内か近隣なのだが、今回は森町のはずれ、島田市との境だという。島田市といっても旧川根町との境にある山奥で、買い物に出かけるときは車で1時間近くかけて島田か袋井の街中まで下りるのだとか。そんな中をわざわざ磐田までお越し頂いたのだ、誠意を持ってお届けにあがらねばならない。
現地までは山道を1時間半、片側1車線で途中、ガードレールもない崖道のような所をひたすら登る。お届け先はそのほぼ山頂、すれ違う車どころか周囲には民家もない。標高700Mに位置し、木々に囲まれているせいか真夏の日中にもかかわらずクーラーなしでも凌げる。大自然に囲まれた昔ながらの家、あまりに居心地が良く1時間以上も居座ってしまった。
来た道を引き返すのはこばやしのポリシーに反するため、そのまま反対の島田側へと下山する。下りた先が川根町の真ん中あたりだったので、大井川沿いの国道をそのまま北上、いつか鉄道で来た道を今度は車で北上した。すると、寸又峡へ続く道の手前あたりに「白沢温泉」なる看板を発見、吸い寄せられるように直行する。
寸又峡や接岨峡温泉には何度か足を運んだことがあるが、ここは初めてだ。「もりのいずみ」という温泉施設で、周囲にはコテージやキャンプ場も備える複合施設のようだ。日帰り温泉には8つの湯船と露天風呂があり、食事処や休憩処も充実している。大井川のほとり、真夏の夕暮れに、川のせせらぎと鳥のさえずり、蝉の鳴き声を聞きながら浸かる露天風呂…何とも心地よい時間を過ごすことができる。新たな癒やしスポットを発見した思いだが、片道2時間はちょっと遠いかな。。(こばやし)