「再審の請求」と「再審の開始」

刑事事件において確定した判決を再び審理(再審)するには、再審の請求をする必要があります。再審の請求をするための要件は刑事訴訟法435条に定められています。いくつか規定されていますが、その一つに「原判決の証拠となつた証拠書類又は証拠物が確定判決により偽造又は変造であつたことが証明されたとき。」というものがあります。今回の「袴田事件」はこの要件をもとに、再審の請求を行っているものと思います。法律上、再審の開始を勝ち取ることはとても大きな意味を持っています。

刑事訴訟法448条2項では、「再審開始の決定をしたときは、決定で刑の執行を停止することができる。」と規定されています。

一方、442条は、「再審の請求は、刑の執行を停止する効力を有しない。但し、管轄裁判所に対応する検察庁の検察官は、再審の請求についての裁判があるまで刑の執行を停止することができる。」

つまり、再審の開始を勝ち取れば、死刑執行の停止を確実に認めてもらう道が開けるのです。それに対し、再審の請求では、それがないのです。これは、当事者にとっては大きな違いとなります。

「再審の請求」と「再審の開始」。似ているようで、その重みは全く異なります。(小出)

2018年6月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : trust