信託口座の開設

民事信託の契約をした場合、すみやかに金融機関で「信託専用の口座」を作成する必要があります。

なぜなら、受託者には自身の個人的な財産と信託された財産を分別して管理する義務があるため、信託されたお金や信託財産から生じる収益(賃貸物件を信託した場合の家賃など)は、「信託専用の口座」で管理しなければならないからです。

具体的には、『委託者〇〇 受託者△△ 信託口』のような口座を作成します。(金融機関により記載は若干異なります)

 

しかし、今までこのような口座の作成に対応してくれる金融機関は少なく、信託契約を締結したものの、財産の分別管理ができずに困ってしまうケースが少なからずありました。

 

しかし、民事信託の需要が増えてきた昨今、「信託専用の口座」を作成できる金融機関が増えてきました。

 

ただ、

・信託契約は公正証書でなければならない

・信託監督人(受託者が信託の目的に沿って財産管理を行っているか監督する人)を置いていること

など、信託専用口座の作成について金融機関独自の条件を付しているところが多いです。

 

信託契約自体は、公正証書でなくても、信託監督人がいなくても有効です。

しかし、後々に信託専用の口座を作成することを考えると、こういった点も考慮しながら契約手続きを進めていくことが必要になります。

 

 

2018年5月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : trust