このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。
第59回目は天橋立
言わずと知れた安芸の宮島、陸奥の松島と並ぶ日本三景のひとつ。海の京都とも呼ばれていて、京都府だけど京都市内からは電車で約2時間、鈍行だと4時間、福井県に近い日本海側にある。私は18切符で片道9時間強を掛けて行ったが、素直に特急を利用した方が賢明だろう。そこまでして行く価値はある。以前ご紹介した城崎温泉とセットであれば完璧だ。
天橋立は宮津湾と内海の阿蘇海を南北に隔てる砂浜で、対岸までは全長3.6キロ、その形が天に架かる橋のようであることから名付けられた。対岸まではレンタサイクルや観光船、あるいはこれらの組み合わせで渡ることができるが、片道だけでも歩いて渡ることをオススメする。片道50分、それなりにしんどいが、松並木の中を、左右に海を見ながら散策できる。この道を歩くだけで、江戸時代・参勤交代中の下級武士の気分になれる。
渡り終えたらケーブルカーを利用して傘松公園へと向かう。展望台もあるが、真っ先に展望レストランへ入った方が良いだろう。窓際の席に座ることができれば展望台と同じ景色を見ながら食事ができるし、遅れると記念撮影後の観光客がワサワサと押し寄せるからだ。寒ブリ丼2,000円はなかなか贅沢だが、この景色を見ながらの食事ということであれば十分に満足できる。ただ、この写真では全く伝わらないのが残念だ…
主なビューポイントは2つ、北側にあるこの傘松公園と南側の天橋立ビューランドから観るもの。「股のぞき」といって、天橋立の方向に背を向けて立ち、腰を曲げて股の間から景観を眺めると、直立時とは逆に海が空に見える。傘松公園からこの「股のぞき」を試すと、その名の由来どおり天に架かる橋のように見え、ビューランド側では天に舞い上がる龍のように見えることから「飛龍観」と呼ばれている。が、私はこの「股のぞき」を試していない。言葉の意味を捉え違えていたからだ。やり残した感がある、いつかまた来たい。(こばやし)