最近、雑誌で『親が認知症になったら大変!どうしたらよいのか』という記事がありました。
記事の趣旨としては、
裁判所で『成年後見人』を選んだ場合、裁判所から口出しされて自由にお金が動かせない、家族の思う通りにはならない。
専門職(弁護士、司法書士など)が後見人になったら余計な費用も取られるし、家族から親(認知症になった方)の財産を取り上げてしまう!
赤の他人が介入するなんて成年後見制度はおかしい!
というものでした。
その対抗策として『家族信託』が挙げられていたのですが、正直読んでいて違和感を覚えました。
『信託』する際には、『目的』を決めます。
『障害のあるお子さんのため財産管理をしてほしい』とか『自分が亡くなった後もペットを大切に面倒見てほしい』などの
目的を定め、その目的を達成するためにお金や不動産などの財産を渡す(信託する)ものです。
逆に言えば、その目的に反する行為には、お金は使えません。
『信託』さえしておけば家族がいつでも好きなように信託財産を使える、というものではありませんのでご注意いただきたいと思います。