このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。
第36回目は紀伊大島
紀伊半島の先端、潮岬は本州最南端の地です。台風シーズンになるとたまに耳にする地名でしょう。紀伊大島はその潮岬の東側にある島です。今回は18切符の消化試合だったんで、浜松から鈍行で約9時間、JR紀勢本線串本駅が最寄りです。串本駅の観光案内所にレンタサイクルがあります。電動自転車を3時間1,500円で貸してくれます。電動アシスト自転車には初めて乗りましたが、なるほど、潮岬と紀伊大島を回ろうと思うと道中の起伏が激しく、人力では死にます。その昔、紀伊大島へはフェリーや巡航船でなければ行けませんでした。それが、1999年に潮岬との間に橋が架かったことで陸続きとなりました。この橋はループ橋とアーチ橋の2つからなり、スイフトハイブリッドのCMの舞台にもなりました。ただし、自転車ではスイフトのように爽快には走れません。ちなみに自転車で潮岬と紀伊大島両方を回るとギリギリ3時間です。
紀伊大島はトルコとの友好のシンボルとして知られています。1890年、オスマン皇帝の特使を乗せて日本に派遣されたエルトゥールル号が帰国の際にこの付近で座礁、犠牲者587名の大惨事の中、地元住民が生存者救出のために全力を尽くしたことで日本とトルコとの友好関係が始まりました。島の東端、樫野崎にはそれを記念してトルコ記念館が建てられ、付近ではトルコアイスやトルコランプ作り体験等が楽しめます。樫野崎の南方には海金剛と呼ばれる断崖絶壁があります(左写真)。マグマからできた岩が太平洋の荒波に削られ、ピラミッド型やドーム型のような形になったそうです。人間も人生という荒波に揉まれるうちに、ツンツン尖ったり丸くなったり…同じ削られるなら人を癒やす形になりたいものだ。展望台から見えるこの景観に、ふとそんなことを思いました。
目的地は紀伊大島でしたが、紀伊半島を1周したんで和歌山ラーメンを2杯ほど。和歌山ラーメンは1990年代後半頃ブームとなり一時はカップラーメンが発売される程の勢いで、ご当地ラーメンの火付け役にもなりました。左は和歌山市内の元祖?「井出商店」、右は新宮市で弟子がやってる「速水」。感想:基本一緒。インスタ映えするのは左だけど、味は弟子が師匠をやや超えたか…(こばやし)