こば紀行#35 城崎温泉

このコーナーでは、浜松から日帰りで行けるプチ観光スポットをご紹介しています。

第35回目は城崎温泉

城崎温泉は平安時代頃からある温泉で、1300年の歴史をもつのだそう。江戸時代の温泉番付では西日本において有馬温泉に次ぐランク付けがされ、また、幕末には新撰組に追われた桂小五郎が逃げ込んだ地とも言われている。明治以後も「城の崎にて」を記した志賀直哉ほか、有島武郎、島崎藤村など多数の文豪が来訪し、その名は歴史と共に全国に知られることとなる。

しかし、21世紀においてこの温泉を圧倒的に世に知らしめたのは紛れもなくあの元県議であろう。政務活動費で足繁く通うこと106回…さほど交通の便も良くないこの地にそこまで通い詰めるとは、余程、「男」ののちゃんを熱くさせる何かがあるに違いない。そう、ピンクな何かが…そんな思いに駆られ、鈍行列車で約9時間半、はるばる城崎温泉までやって来た。(実は甲子園帰り)

駅を降りるとすぐ浴衣姿の駅員さんが迎えてくれる、しかも女性だ。コスプレな予感がする。駅舎も比較的新しく、小綺麗な印象だ。温泉街としては比較的コンパクトな方で、大谿川沿いにある7つの外湯めぐりを楽しむのが王道の楽しみ方であろう。最初の湯場で「ゆめぱ」という1日外湯入り放題の券を1200円で購入できる。町外れにはロープウェイもあり、ちょっと上から目線で温泉街を眺めたいならオススメだ。食事は但馬牛や日本海の海の幸が名物らしく、その手の看板をよく目にする。何でも冬場のカニは最高なのだとか…(あらたま先生談)。写真は三國のステーキ丼

ビックリするのが他の温泉街に比べ、小洒落たカフェ、休憩処が多いこと。客層も10代、20代の若者、カップルが多く、正直、おっさんの一人歩きがはばかられるレベルだ。特に木屋町小路と呼ばれる店舗群は、他の温泉街には見られないセンスがある。ふと、その一角に「耳かきサプリ」なるものを見つけた。新手の耳かきカフェか?と一瞬ピンクな連想をしたが、おそらくは妄想であろう。歴史ある温泉と古い町並みを残しつつ、新しいセンスを随所に散りばめたこの温泉街は、ののちゃんが泣き叫ばずとも発展を続けるに違いない。(こばやし)